メガフーディンのあれこれ①
ななせと申します。久々のポケモン記事です。
前期まで3シーズンほどメガフーディンが強いと思って使い続けてきましたが、目標としていたレート2000には届かず、最高レートは1930ちょっとでした。
それでも一部の方からフーディン入りの構築記事を読みたいと言っていただいたり、最近FFの方にフーディン入り構築の相談を受けたりしているので、自分が使った記録がもし誰かの参考になれば…と思い記事に残すことにしました。
あとiPhoneユーザーになったから文字を打つ練習ry
私の感覚やプレイングに基づいた内容になるので、間違っている点やよくわからない点などあるかと思いますので、何かありましたらコメントやDM等何でも指摘や質問してください。
また、ここではアタッカー型を前提として話を進めるので、私が使ったことがないサポート型については記述しません。ご了承ください。
①現環境でのメガフーディンの難しさ
フーディンを使ったことがある方がよく言うのが 「フーディンは構築を組むのが難しい」「負けるときは簡単に負ける」 ということです。
実際フーディンを使い始めたはいいが1500帯から抜け出せない、ということが結構起こります。私も沼にはまっていました。
その理由について述べる前に、メガフーディンの基本データを見ていただきます。
タイプ エスパー
種族値 55-50-65-175-105-150
特性 メガ前…シンクロ 精神力 ☆マジックガード
メガ後…トレース
この情報と私がフーディンを使った経験から、このポケモンの難しさについてお話ししていきます。
1.耐久が低い
まず誰もが気付く弱点筆頭。
特に物理が脆く、耐久調整をしないと特化ガルドの影打ちで中乱数で落ち、無振りナットレイのジャイロボールも耐えない。
不意打ちのような不一致弱点でも十分落ちてしまう紙耐久。
自分より速い物理アタッカーには為す術もありません(最速スカーフランドは威嚇をトレースして地震はギリ耐えるが大爆発は無理)
Dは7世代から種族値が10底上げされたとはいえ、Hが低いため耐久指数を見れば高いとは言えません。
これだけなら耐久調整や取り巻き等でどうとでもできますが、問題はここから。
2.ミミッキュに圧倒的不利をとる
恐らくアタッカーフーディンが流行らない1番の理由。こいつに対して対面からだと絶対勝てません。
こいつにフーディンで勝つには、
・皮を剥がしておき、削りを入れて影打ちを耐えるHPを残しておく
・(テテフーディンの場合)皮を剥がしておいてサイコフィールドを展開してあって襷を持っていない
という条件を満たしてやっと勝てるかどうか、という具合になります。
文字に起こせば簡単そうに見えるかもしれませんが、これが非常に難しい。
特にテテフーディン選出をする場合、テテフもフーディンもミミッキュに強くないので相当な立ち回りスキルや構築が必要になります。
条件を満たしてやっと勝てるかどうか と言ったのは、
・臆病CSだとフィールド込みでASミミッキュは落とせるが、耐久に振ったミミッキュには不利な乱数で耐えられてしまうから
・耐久振りミミッキュをフィールド込みで落とすにはC特化してる必要があるから(何ならHPを特化近くまで伸ばされると乱数で耐えられる)
という、自分と相手の調整に依存した関係にあるからです。
フーディンを使う人、特にテテフーディンを使う人はとにかくこいつの対策に頭を悩ませることになります。
3.主要メガシンカ3匹に有利をとりづらい
4.タイプ一致技の通りが環境に適していない
5.鋼タイプが環境に蔓延している
使って感じた難しさがこちら。
現環境で三竦みと呼ばれるボーマンダ、リザードン、メタグロスのいずれに対しても対面からは勝てません。
マンダとリザに関してはC種族値175の一致サイキネでも耐えられて起点にされてしまいます。
マンダに対してはめざ氷で勝てますが、フーディンの調整次第である+フーディンの性能に大きく影響を与えます。
また、HDベースの所謂共有マンダは控えめC特化でもこちら不利な乱数で耐えられてしまいます。
メタグロスに関してはメインのサイキネが1/4に抑えられ、弱点を突けるシャドボはC特化しても3/4くらいしか入りません。
さらに、現環境にはテテフ対策として、メタグロス以外にもどの構築にも様々な鋼枠が採用されており、フーディンもその煽りを受けてメインのサイキネの通りが悪くなってしまっています。
このように、三竦み入りに対して普通に対面しても不利をとることや、高いC種族値を持ちながらメインのエスパー技で弱点を突ける相手が少なく、環境に多い鋼に受けられやすいことがフーディンの活躍を難しくしていると思っています。
わかりやすい比較対象としてメガゲンガーを挙げると、このポケモンは同じく三竦みに対しての通りはメタグロス以外は特別よくありません。
しかしタイプ一致技のゴーストが鋼に半減されず、毒がフェアリーに通ります(特性影踏みでサイクルを許さない点も強いのですがトレースはフーディンの強みなのでここでは割愛)
この範囲の広さが故にサブでめざ氷や凍える風等を採用しやすいこともメガゲンガーの方が好まれる理由であると思います(補助技の強さももちろんありますが)
三竦みに限った話ではありませんが、他の軸を使うとき以上に構築を組む段階で各構築への対処法をきっちり練る必要があります。
6.性格や技構成次第で勝てる相手が大幅に変わる
強みでもありますが難しさでもあります。
このポケモンは控えめでも1舞メガバンギと同速になり、臆病にすることで準速スカーフテテフや1舞メガギャラを抜くことができます。
カスタマイズ性が高いことの裏付けではありますが、控えめか臆病かで火力や抜けるポケモンが大きく変わってくるため、ここをいじると構築や立ち回りを考え直す必要があります(メガギャラに舞わせてもいいorダメだから岩封等ほしいか、等)
できることが多い分、取り巻きに助けてもらわないと本当に勝てないポケモンなので適当に取り巻きを決めて活躍するということはないのが難しいところ。
②現環境におけるメガフーディンの強み
ここまでは敢えてメガフーディンの難しい点ばかり挙げてきました。
しかしそれはこれから述べる強みをより際立たせるためです(迫真)
このポケモンは他のポケモンにはない魅力があるので、そこを見れば使いたくなる方も増えると思います(多分)
1.C175からの超火力
補正をかけなくてもCぶっぱで227。
特化することでC249とかいう破格の数値。
C特化メガゲンガーの数値244をも上回ります。
主要なダメ計を載せると、
☆PF補正込みC特化サイコキネシス
○D4振りミミッキュに151〜178(H151までなら確定1、H153なら約94%、H155なら約80%、H161なら62.5%で乱数1) ※C補正なしで138〜163(ASなら確定1)
○H171-D107メガリザードンX(特化テテフのサイキネ耐え調整)に178〜211(確定1) ※C補正なしで163〜193(68.8%で乱数1)
○D4振りメガリザードンYに139〜165(50%の乱数1)
○H197-D112メガボーマンダに169〜201(12.5%の乱数1)
☆C特化めざめるパワー氷
○H197-D112メガボーマンダに204〜240(確定1)
○H197-D129共有メガボーマンダに176〜208(25%の乱数1)
○H196ランドロスに224〜268(確定1)
○H195-D124チョッキランドロスに124〜148(確定2) ※チョッキランドはHD特化させても確2
☆C特化気合玉
○H207(砂嵐補正込み)メガバンギラスに216〜256(確定1) ※C補正無しで200〜236(75%の乱数1)
○H207-D161(砂嵐補正込み)慎重バンギラスに188〜224(50%の乱数1)
☆C特化草結び
○H212-D110共有カバルドンに204〜242(81.3%の乱数1)
といった具合になります。
特にサイコフィールド下のサイキネのパワーが凄まじく、C特化すれば耐久振りリザXを1発、等倍でミミッキュをほぼ1発、リザYを50%で落とせる程の火力を出せます。
上でさらっと「ミミッキュは落とせるか怪しい」とか書いてましたが、冷静に考えると等倍で耐久振りミミッキュを吹き飛ばす火力を出せるのは火力が桁外れです。Dが高いリザYですらCSなら五分で飛びます。
テテフーディンを使う場合、フィールドを展開してしまえば並のポケモンではメガフーディンの前に立つことすら許されません(厨二感)
また、Cが高いことで、技構成と相手の調整次第ではメガバンギラスやメガボーマンダでもメガフーディンを止められず、非常に止めることが難しいエースになり得、上述した三竦みの一角に勝てるだけのスペックを持つことができます。
H振りメガバンギラスを道具補正無しの特殊サブウエポンで倒すことができるポケモンは控えめメガフーディンくらいです。
2.S種族値150族
もう1つの尖った強み。
準速でも202、最速で222まで数値が伸びます。
上で触れましたが、準速でも1舞最速メガバンギと同速、最速なら1舞最速ギャラドスや準速スカーフテテフを抜けます。
この「臆病なら準速スカーフテテフまで抜ける」という事実はかなり強く、例えば瞑想を搭載していることを前提とするとZ使用後のジャラランガに対して、準速なら上から瞑想を積むことでC+1スケイルノイズを耐えて返しのサイキネで勝つという勝ち筋を追うことができます。スカーフテテフに対しても、HPが削れていても準速であれば上から瞑想をして攻撃を耐えつつシャドボで倒す勝ち筋を高い確率でとれます。
また、ヒトムレヒレグロスの並びでヒトムが準速スカーフ型だった場合、3匹に削りを入れることでフーディンが全員上から倒すことができます(レヒレがスカーフを持っていたりヒトムが最速スカーフだった場合は上をとられてしまいますが、あくまでSの高さを示すための一例として挙げました)
要は、一部のエースやスカーフ持ちのストッパーを上から倒せる可能性があるということです。
まとめると、控えめにする場合速いポケモンに対するケアが必須になりますが、崩し性能が非常に高くなります。
臆病にする場合、火力が少し抑えめになりますが準速スカーフテテフまでの速さならフーディンでケアがきくようになり、対応範囲が広がります。
控えめか臆病かで勝てる相手が大きく変わるので、自分の好みやPTとの相性で決めるといいと思います。ちなみに僕は控えめの火力に病みつきになりましたが、臆病の対応範囲も好きなので結論どっちも好きです。
3.マジックガードで耐久調整が崩れない
フーディンは夢特性にマジックガードを持つため、例えばステロを撒かれていてもメガ前ならダメージが入らず、メガシンカしなければ砂嵐や火傷等の定数ダメージが入りません。
このため、耐久調整を定数ダメージで崩されることがなく、調整意図通りの活躍をさせることができます。
メガフーディンは少し耐久調整を施すことで様々な攻撃を1発耐えるようになるため、検索すると色々な調整案が出てきてとても面白いです。
私も一度控えめ個体に調整を施して使ったことがありますが、ガルドの影打ちやナットのジャイロを耐えるようになり非常に使いやすかったです。
追記
フーディンは通常特性に精神力を持っていますが、メガミミロップ対面で猫騙しを押されてもメガせずサイキネを撃つことで怯まず突破することができます。
基本的にマジックガード採用でいいと思いますが、メガミミロップが重い構築なら採用の余地が十分にあると思います。
4.メガ後の特性トレースを活用できる
私がメガフーディンを使い続けた一番の理由。
これに関しては何人かのフーディン使いの方がブログで紹介していますが、知らない方にも知ってほしいのでこちらでも紹介させていただきます。
・ヒードランの貰い火やボルトロスの蓄電をトレースして瞑想の起点にできる
・メガルカリオやメガバクーダ等の適応力や力ずくをトレースすることで火力が上がる
・加速をトレースして相手に上をとらせず、一方的な展開を許さない
・威嚇でボーマンダ、ギャラドス、ランドロス等の攻撃を1発耐えるようになる
・砂かき等をトレースして天候エースの上をとれるようになる。私が砂を捨ててフーディンを使い始めた最大の理由(レート帯が上がるほどトレースを読んで引いてくることが多いので読みが必要)
・メガゲンガーの影踏みで釣り交換を防止できる
・ビーストブーストでCが上がる
・耐久調整すればマンムーの地震+礫を厚い脂肪込みで耐えるようになる
・変幻自在でサブウエポンの火力が上がり、タイプ変化により耐性を変えつつ擬似的に耐久を底上げできる
・型破りトレースでミミッキュの化けの皮を貫通して攻撃できる
・グライオンのポイズンヒールで毒をもらっても回復できる(最近はハミチンが多いが)
・ヌオーやピクシーの天然で相手の積み技を無視して攻撃できる
・再生力でドヒドイデに雑に受け出ししても引っ込めて回復できる
・自然回復でラッキーやハピナスに毒や麻痺を入れられても回復する
・ムラっけをトレースしてオニゴーリ等に運ゲーを仕掛けられ、運次第では対策になるかもしれない(守るのタイミングで瞑想を積めばより確率の高い運ゲーをすることができる)(勝てると非常に気持ちよくなれる)
他にもあるかと思いますが、ざっと挙げただけでもこれだけ有用な使い方ができます。
ただし、相手の浮遊をトレースするとサイコフィールドの恩恵を受けられなくなったり、カプのフィールド特性をトレースしてサイコフィールドを上書きしてしまう等の負け筋を作ることもあるので、メガシンカするタイミングが非常に大事になってきます。
私は1度だけジャローダのあまのじゃくをトレースした状態で瞑想をしてしまい、CとDが下がって負けたことがあります(小声)
また、私の考えですがトレースを最大限生かすなら臆病CSで採用することが望ましいと思います。
実際に起こったケースを例に挙げると、こちらラス1フーディン、お相手が削れたメガメタグロス+バシャーモといったケースで、仮にフーディンが控えめだった場合メタグロスが陽気である可能性を考慮するとメガシンカせざるを得ません(意地グロスが多い環境ではありますが安定はしません)
しかし臆病の場合、フーディンは元のSが120族のため、メガしなくともシャドボでグロスを上から倒すことができ、裏のバシャーモ対面でメガシンカして加速をトレースし安全に勝つことができます。
仮にその動きを読んで裏のバシャーモでシャドボを受けてきても、メガフーディンは1加速した最速バシャーモの上をとれるため1回までならメガせずサイキネで突っ張るのが安定になります(そこまで読まれて守る後にグロスを投げられたら、バシャに2連守るを決められないことを祈りましょう)
このように、Sを上げることでメタグロスやジャローダ、ルカリオ等の「控えめでは抜けないけど臆病なら抜ける」ポケモンの上をとって倒し、裏のポケモンのより有用な特性をトレースして勝ち筋を増やす立ち回りができるようになります。
パワーの控えめ、器用さや対応範囲の臆病って感じなのかもしれません。
思いの外文字数が増えてしまったので、どんな構築を組むとよいかみたいな考察は次の記事に書きます。
質問や間違いの指摘などありましたらリプでもDMでも質問箱でも遠慮なくお声かけください。
Twitter Tapu_sandstorm7