メガフーディンのあれこれ②
ななせと申します。
少し期間が空いてしまいましたが前記事の続きです。
前回はメガフーディンの難しさと強みを列挙していきました。今回は実際にどんな構築に入れたらよいかを考えようと思います。
なお、ここから先は結果を出している方の記事や私の失敗談を参考に書いているので、前回以上にミスや認識違いがあるかもしれません。疑問点や間違い等ありましたらお気軽にご指摘してください。
また前回同様ギミック系のフーディン入りについては言及しません。ご了承ください。
サムネイル用
①相性の良い構築
メガフーディンを使う場合、対面構築(か積み展開)が望ましいと思います。
他の構築との相性にも言及しつつその理由を述べていきます。
○対面構築
技範囲の広さ、圧倒的C種族値による火力、特性トレース等で強い相手には非常に強く出られます。
努力値を耐久に割く場合、1発耐えるだけの耐久を得られるためサイクル系の構築に強く出ることができます。やんこさんのマンマンガルドに入っている耐久振りフーディンは1つの完成された構築の形だと思います。
また、テテフのサイコフィールドと組ませることで圧倒的な火力と抜き性能を得られるため、テテフで鋼やミミッキュに役割集中をしてフーディンで裏諸共超火力で崩すことができます。微妙に耐えられることが少なくないため先制技持ちと相性がよく(フィールドターン管理が大切になる)、ミミッキュやギルガルド、マンムー等の対面性能が高いポケモンで〆といった縦の並びが非常に強力です。なぎささんのテテフーディン+ミミッキュ+リザードンの並びは対面性能と補完を上手く組み合わせた強い構築だと思います。
フーディンを採用する以上鋼がネックになり、高い汎用性があるポケモンではないので鋼に強い裏メガを採用する必要があります。
○積み展開
最近少し注目している構築。
前記事で書いたように、フーディンは技の範囲が絶妙に刺さっておらず単体では通しづらいポケモンですが、瞑想を積むことで爆発的な火力を生むことができます。
最近メジャーなH171意地グロスはステロなしでも1瞑想シャドーボールで確定1発、HD特化ナットレイは1瞑想気合玉で確定1発です(前期私が確認した中で一番硬いH173D148(HD140振り)グロスはシャドーボールでステロ込み乱数1発(56.3%)です)
また、C特化 ステロ込み 1瞑想サイキネで共有マンダを最低乱数以外1発、リザードンはステロ込みなら当然1発です(適当にダメ計を載せたので気になるものがあったら各自計算してみてください)
このように耐久が高いメジャーポケモンに対しても、ステロと瞑想を合わせることで大体突破することができます。
ただし、前記事でも述べたようにフーディンはミミッキュに圧倒的不利をとり、他の積みエース以上にミミッキュで止まります。
また、積むことで一部の鋼に勝てるようになりますがギルガルド、テッカグヤ辺りはやはり厳しいです。
さらに、役割対象のメタグロスのバレットパンチで5、6割削られるなど先制技に非常に弱く、先制技持ちの役割対象がいる構築相手だとフーディンを通すのが非常に難しいです。ここが対面テテフーディンと1番評価が分かれるポイントだと思っています。
よって、裏のエースを誰にするかが非常に大事になってきます。具体的には水Zパルシェン、意地っ張りメガギャラドスまたは陽気アクテorアイへメガギャラドス(ステロ込みで一般的な耐久振りミミッキュを落とせる)、耐久振り竜舞羽メガリザードンX辺りと組ませるといいのではないかなと思っています。どなたか強い構築が組めたらこっそり教えてください(小声)
○サイクル
お分かりの通り耐久がなさすぎて厳しいです。
が、Dがぼちぼちあり、特性トレースのおかげでヒードランや霊獣ボルトロス等一部の相手に受け出しが安定するため、サイクル寄りの性能も持っています。
サイクル前提の構築を組むというよりは、こういう性能もあるということを覚えておくと立ち回りに生かせるくらいの感じでいいと思います。
○受けループ
霊獣ボルトロス、カミツルギ、メガゲンガー等受けループが苦手なポケモンの一部に強く出られ、フーディンが苦手なミミッキュやギルガルド等に受けループのメンツが勝てるため可能性はあると思います。以前ルーパーの友人と一緒に構築を考え使っていました。
しかし、メガゲンガーのように影踏みによる強引なサイクルカット+滅びや道連れによる誤魔化しができるわけではないため、フーディン+受けの駒2匹という選出をすると多様な崩し枠に対応することができず、受けが苦しくなりサイクル負けしやすくなります。
メガゲンガー程の採用理由がないため、それを差し置いて採用するだけの理由はないといった感じです。ただ可能性がないわけではないと思っており、ラムバンギやラッキー始動のステロ展開は強いんじゃないかなと書きながら思いました。どなたか強そうな並びができたら(以下略)
②どんな人に使ってほしいか
ここまで読んでくださった方は(うわあ…フーディン難しそうやな…)と思うのが大半かと思います。私も使ってみて(こいつ本当に強いんか…?)と思いました。
しかし、それでも私はフーディンを使うことを強く勧めたいと思っています。特に「レート2000に乗せたいけどあと一歩届かない」という最高レート1800、1900台の方、「ポケモンわかってきたけど構築の組み方がわからない」といった最高1700台前後の方に使っていただきたいと思います。
ここからが特に読んでいただきたい部分なので、多少長くなりますが是非読んでください。
ここまで私はフーディンの魅力と同時に難しさについて散々書いてきました。何故なら、この難しさをクリアしなければフーディンの魅力を生かすことができないからです。
前記事から述べているように、フーディンは単体で環境に刺さるポケモンではありません。しかし、環境を意識した構築を組むことでいくらでもやりようがあるポケモンです。
ではどうしたら勝てる構築を組めるか。そのためには「環境をきちんと把握する」ことが必要であり、それを実現するには「前期の構築記事を読み漁る」「レート1戦1戦を無駄にせずきちんとリサーチする」「わからないことは人に質問する」ことが大切です。
例えば、前期のメタグロスの調整は硬いものでH171(ミミッキュの霊Zを最高乱数以外耐え)がメジャーであり、稀にもっと硬い個体もいますが大体の相手は瞑想を積めばシャドーボールで倒せます。また、同上のグロスにゴツメを2回触らせれば素のシャドーボールでも落とすことができます。それを前提に構築単位でグロス入りに多い並び(ヒトムレヒレ、サザン、カバリザ等)にメタを張り、いかにフーディンを通すか考え実戦で試し、ダメならもっといい並びや調整、技構成を考えます。これを繰り返し行うことでグロス軸への勝率が上がります。
一方で、前期増えたガルランドガルドをはじめとしたガルーラ軸に対しては、猫騙しや不意打ちで縛られてしまう+フーディンのフィールドサイキネでガルーラを突破できないためフーディンでの対処は難しくなります。この構築に勝つには、例えばテテフ@1でフィールドを展開しつつガルーラやギルガルドに削りを入れてフーディンを通すルートか、そもそもフーディンではなく裏のメガを通すルートのどちらかを考える必要があります。
このように思考する過程の中で蓄積される経験則を活かしたり、時に人からアドバイスを受けたりすることでフーディン軸に対する知識や経験値が貯まり、よりよい構築を組むことができます。ある程度構築が固まってきたら、相手の選出傾向の偏りもリサーチし、出されやすいポケモンや出されにくいポケモンを把握し、そこに対する意識を持ったり選出段階である程度ヤマを張ることもできるようになります。
…とここまで書いてきましたが「これって当たり前のことじゃない?」って思われる方も少なからずいるかと思います。
が、2000に届かない人は大体この部分、特に環境の把握と知識が間違いなく不十分です。
これは私も経験があるのでわかりますが、強いポケモンを何となく相性補完がとれるように並べただけでは勝てるようにはなりません。何故なら強い並びや強いプレイヤーは自分のポケモンに強いポケモンに対して必ず対策を練っているからです。
私がS7で初めて砂パで2000に乗せることができたときは、友人の意見を求めたことで砂パに強いポケモンに相手からは見えない勝ち筋を通すことができたと思いますし、デフレシーズンだったS10はこのときの構築を環境に合わせて改良したことで2000に乗せることができたと思っています。
フーディンというポケモンはこの「環境の把握」と「軸に対する知識」が非常に大切になってきます。
フーディン軸で2000に乗せられなかった原因は、最後まで これだ!という並びを見つけることができなかった=フーディン軸に対する正しい知識が不足していたからだと思います。しかしフーディンという難しいポケモンを使う中で、流行りの構築や並びに対して何度も何度も対策を考えて立ち回りをシミュレーションし、色んな案を考えてはボツにし、そうした過程を通じて環境や流行りを知ろうとする力が間違いなくついたと実感しています。
こうした理由から、伸び悩んでいる方は是非フーディンを使ってほしいと思っています。時に1500帯すら抜けられない()ほどの勝つ難しさを味わいつつ、必死こいてフーディンを通す努力をしてみることで環境や並びを知ろうとする力が身につくと思います。フーディン軸で上手くいくかはわかりませんが、仮にダメでも他の軸でこの経験が成果として現れると思います。
これまでちらほらと触れてきましたが、今一度はっきりと重いポケモンを示しておこうと思います。ジャンル別に示すので被るポケモンが出てきますが、被るやつはそれだけやばいやつだと思っておいてください。
・物理先制技
ミミッキュ、(物理)ギルガルド、ガルーラ、メタグロス、クチート、ハッサム、マリルリ、カイリュー、ルカリオなど
これだけならサイコフィールドである程度対策可能。これだけなら
・エスパー半減以下の鋼タイプの方たち
ギルガルド、メタグロス、クチート、ハッサム、テッカグヤ、ナットレイ、カミツルギなど
タイプが多様すぎる。一括気合玉で弱点突けるようにならんか…?
なおヒードランは基本トレースで瞑想の起点。ナットレイとカミツルギは互いの型、技構成、運次第。
・1発耐えて殴ってくる、起点にしてくる方たち
ミミッキュ、鋼の方々、ガルーラ、襷ゲッコウガ、HDorチョッキバンギラス、メガボーマンダ、メガリザードンXY、ウルガモス、襷キノガッサ、噛み砕くメガギャラドス、水Zカプ・レヒレ、カプ・ブルル、アローラベトベトンなど
フィールドや瞑想、ステロ、耐久調整、技構成で何とかなるポケモンも多いが先に展開する必要があるため立ち回りが難しい。そもそもこの辺のポケモンが同居してることが多いのがやばい。
・フーディンの上から倒しにくる方たち
フェローチェ、スカーフゲッコウガ、先に加速したバシャーモ、スカーフカミツルギ、スカーフランドロス、スカーフガブリアス、スカーフサザンドラ、スカーフ(物理)コケコ、メガプテラ等。
どうしようもない。特に最初の2匹
③まとめ
最後に、今自分がフーディンを使うとしたらどのような形で使うか書き残しておきます。
テテフーディン+ミミッキュ@3 炎枠 鋼枠 地面枠 メガ枠が必要
メガフーディン 控えめCS
サイキネ 気合玉 シャドボ 瞑想
カプ・テテフ 臆病CS 気合の襷
サイキネorショック シャドボ 10万 挑発orめざ炎
ミミッキュ 意地っ張りAS ゴーストZ
シャドクロ じゃれつく 影打ち 剣舞
色んな並びを使った上で、やはりサイクルを回さず上から超火力を押し付けるテテフーディンの対面構築が1番戦いやすく強みを発揮できるのかなと思いました。基本的な動きはテテフで重い鋼を呼んで削る→フーディンで鋼を崩し裏を荒らす→ミミッキュで〆
襷テテフはフーディンで重い鋼やミミッキュを呼びつつ1発耐えて削りを入れることができるため採用。臆病の理由は準速ミミッキュを上から殴れる+意地グロスを上からシャドボ2発で倒せるため。特に最近多い意地グロスに対して怯みのリスクを回避しつつ役割破壊ができ、交換読み思念を撃たれても裏を消耗させずに削ることができるため環境に刺さると思っています。
フーディンは控えめでの採用。今回ダメ計を色々してみて環境に通すなら控えめのパワーが欲しいなと感じました。
2匹で散々荒らした後に詰めのミミッキュを投げます。ゴーストZの理由は鋼意識。無難に強いと思います。
残りの枠の候補は、鬼羽リザY、ウインディ、ガルーラ、友人のキョンくん考案のゴツメ追い討ちギルガルド等が候補だと思っています。近々また試してみたいと思います。
・追記
Q.気合玉採用したら勝率安定しなくない?
A.フーディン(特にテテフーディン)で勝率を上げるなら、気合玉は基本採用しなければならない技だと思っています。
タイプが似た特殊ATのメガゲンガーと比較すると、ゲンガーは苦手な相手に対しても上をとれていれば道連れや鬼火(+祟り目)で1:1をとったり火力を削ぐ(+祟り目で削る)ことができます。つまり、不利対面ができても誤魔化す性能を持っています。よって気合玉がなくても汎用性を維持できます。
一方でフーディンは誤魔化すための技を覚えません。他のサブウエポンと比べて気合玉がないと仕事ができないポケモンがかなり増え、性能が落ちます(バンギラス、ヒードラン、メガギャラドス、めざ炎がない場合ナットレイ等)。
もちろん構築の組み方次第では気合玉がなくても十分活躍できると思いますが、このポケモンの強みを最大限引き出すなら気合玉は採用したい技だと考えています。いつか「フーディンは気合玉を撃たなきゃいけないポケモン」だと聞いたことがありますが、おっしゃる通りだなあと思いました。
最後になりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。
この記事を読んでフーディン使ってみたくなった!なんていう方がいましたら喜んで私の孵化余りを譲りますので、Twitter Tapu_sandstorm7に遠慮なくお声かけください。ムーンボール 夢特性 アンコール遺伝です。
前回同様疑問点、質問などありましたらお気軽にお声かけください。
それでは失礼します。